圧倒的な成果を出す人は何が違うか。相撲ライターの西尾克洋さんは「相撲の世界で、まるで名物社長やワンマン社長のような強烈な個性を持っていた朝青龍は、圧倒的なスピードで大相撲のあり方そのものを進化させた。一方で、奔放さゆえに大相撲に打撃を与えもしたが、その奥底には人間性の深さがあった」という――。

※本稿は、西尾克洋『ビジネスに効く相撲論』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

国技館
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「変わり者」を地で行く横綱・朝青龍

ある相撲記者から聞いた話ですが、横綱が持つ資質の一つに「変わり者であること」があるそうです。新しいものを作り、リスクを取って突き進む姿勢は、ベンチャー企業の社長にも共通する資質のように思えます。

横綱に必要なのは、誰よりも強くなり、そして強くあり続けること。

これを探求するためには、他の人とは異なる感性や、少し変わった部分が必要だといえるでしょう。

ここでおもしろいのが、大関までの力士には「変わり者」といわれるような存在は少ないということです。

さて、一風変わった力士という視点で横綱をとらえたときに思い浮かぶのが朝青龍あさしょうりゅうです。朝青龍は幕内優勝25回を達成し、若貴時代の終わりにあらわれ、強豪力士たちを次々に抜いて世代交代を成し遂げました。

2010年までは朝青龍の時代ともいえるような、ずば抜けた力士でした。