本当の優しさは「弱点を見つけ指摘すること」

子どもに潜在能力を生み出すためには、なんとしても全力投球の重要性を教えなくてはいけません。

そうしないと、本能に負けてすぐに手を抜いてしまいます。何度も言うように、潜在能力というのは、いざとなったら出てくるものではなくて、日常の何事にも全力投球することによって出てくるものなのです。

振り返ってみると、私の恩師の森安信雄先生(編集部注:筆者が日本大学医学部へ入学後に師事した当時の教授)が「自分に厳しく、人に厳しく」と言っていたことは確かな指摘でした。私はずっと「人に厳しく」というのは何かの間違いではないかと思っていたのですが、「人に厳しく」することは人に期待することなのです。

林成之『運を強くする潜在能力の鍛え方』(致知出版社)

期待するからこそ、弱点を見つけ指摘してあげることができるのです。それが本人の潜在能力を高めることにも繋がります。それこそが本当の優しさと言っていいのかもれません。そういう優しさを持ちながら、未来を担う子どもたちを1人でも多く育てていきたいと思うのです。

人間の気持ちと本能が作用すると「こころ」が生まれる。パリオリンピックでは、美しい演技を提唱する選手が現れてきました。美しい気持ちと美しい本能は、美しい「こころ」を生み出してきます。美しいこころを持った人は、誰からも好かれ、素晴らしい運を掴むことになります。

オリンピックは、4年の一度の世界一を決めるスポーツ大会です。その中で、美しい演技で、美しいこころを生み出し、素晴らしい運をもたらすことは、最高のパフォーマンスです。

関連記事
「35歳で通用するはずがない」MLB挑戦の巨人・菅野智之がアンチを黙らせ「2年44億円」の価値を示す"異常データ"
「10時間睡眠」の大谷翔平が証明している…仕事の効率アップには「ショートスリーパー」を今すぐやめるべき理由
「天才だから」ではない…1日1時間の勉強で、東大に合格した高校生が机に向かう30分前に必ずやっていたこと
「勉強しろ」と言われて育った東大生は少ない…脳科学者・中野信子「子どもの可能性をつぶす親の口癖」
「しっかりノートをとり、メモを習慣化」はほぼ無意味…仕事のデキる人がやる「世間の常識」を覆す仕事術