もう彼女には期待しかない

1位 ポジティブ封印、純朴から極悪への逡巡 ゆりやんレトリィバァ

今回の原稿を書くきっかけはNetflixの「極悪女王」。ダンプ松本役がすごくよかったんですわ。

ゆりやんはそもそも芸風がポジティブで、「ベビーシッター・ギン!」(NHK BSP)では新喜劇風味のヒロインだったし、「持続可能な恋ですか?」(TBS)でもポジティブ思考の人気インストラクター役、「FM999」(WOWOW)でもまゆげが個性的な女子として、世間体に唾を吐きながらも前向きに「かわいい」を追求する歌をほがらかに歌っていた。つまり、芸風そのままの印象もあって、何かひねりがほしいと思っていた。

そこにきて、ダンプ松本役。苦悩と絶望を糧に、不本意ながらも悪役レスラーの道を進む、ひとりの健気な女性を見事に演じきったのである。期待しかないの、今後のゆりやんの役者起用に。

女性芸人でもドラマで末永く活躍できる人が増えますよう。12月放送の「女芸人NO.1決定戦THE W2024」をチェックして、未来のピン子を待つことにする。

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