約1万人ものタイ人が韓国旅行をキャンセル
韓国政府は、外国籍の入国者が韓国に入国する際、事前に登録して許可を得る「K-ETA制度」を21年9月から開始している。ただ、複数の報道によると、この許可を得られず韓国旅行をキャンセルすることになったタイ人観光客が、2023年には約1万人にも達したことがわかっている。
このK-ETA制度については、昨年、タイ政府の高官とその家族さえも不承認になり話題となった。
さらに、昨年にはタイ人の有名インフルエンサーが韓国の仁川国際空港で不法労働者とみなされ強制送還された事件も起こり、昨年から今年にかけて、タイ国内の反韓感情と韓国旅行に対する不信感が高まった。
タイでは「BAN KOREA(韓国禁止)」のハッシュタグがSNS上で拡散し、世論が韓国批判に大きく傾いた結果、韓国への旅行者が激減してしまった。
韓国を訪れるタイ人観光客は約2割減少
韓国の有力紙、中央日報が7月30日に報じた記事によると、韓国政府の発表では、韓国を訪れるタイ人観光客は7カ月連続で減少しているという。
今年6月に訪韓したタイ人観光客は2万150人と、昨年同月より19.5%も減少した。
6月に訪韓した外国人観光客の総数が141万7000人と、昨年同月より47.5%増加しているのとは対照的な結果であり、訪韓外国人の中で約2割も減少したのはタイのみという。
なお、今年上半期の累積観光客数では、タイ人は16万8328人と、昨年同期より19.1%減少しており、引き続き減少傾向にある。
コロナ禍以前、タイは東南アジアの中で訪韓観光客数1位の国だったが、それから考えると相当な落ち込みといえよう。