参拝の際は、Tシャツのプリントにも注意

冒頭でも述べた通り、神社は神様をお祀りしている神聖な場所です。どんな小さな神社であろうと、参拝するときはあくまで、「神様のいらっしゃるところにお参りさせていただく」という心構えが大切です。

参拝の作法やマナーはいろいろありますが、まずは神様が本殿からこちらを見ていらっしゃるという意識を持つべきでしょう。その意識があれば、境内の神聖さを損なうような行為は自ずとしなくなるはずです。

服装について、昔はアロハやTシャツ一枚でお参りすると怒られることもありましたが、最近は神社側もあまりうるさいことは言わなくなりました。それでも、Tシャツのプリントに変な文言が書かれていないか気にしたほうがいいですし、境内に入るときには帽子やサングラスを取るべきです。

人生の節目は、参拝に適したタイミングである

神社は誰に対しても開かれた場所であります。神道には宗派という考え方はありませんし、たとえ他の宗教を信じている方であっても、参拝を拒むことはありません。古くは氏神や産土神への信仰が強く、自分の氏族と関係のない神社に参拝することはまれでした。しかし中世以降、神社側も庶民を含めたより多くの人々にオープンになっていきました。ですから、基本的にはどの神社にいつ参拝してもいいのです。

そのうえで、あえて参拝に適したタイミングをあげるとすれば、人生の節目でしょうか。入学・入社・結婚・出産・年祝いなどのできごとを、氏神様に報告し感謝の気持ちを伝えるためにお参りするのはよいことです。特に子どもが産まれたときには、新しい氏子として神様にお守りいただくよう、氏神様の神社にお参りしましょう。

合格祈願や縁結び、商売繁盛など、神様の助力を得たいときはもちろん、人生の岐路に立ったときや悩みを抱えているときも、神社に参拝すると心が落ち着き、時には新しい視野が開けることがあります。ふと参拝したいなと思ったら、それは神様とのご縁と考えればいいのです。

ただし、身内に不幸があった場合、四十九日を過ぎるまでは神社への参拝を控えるのが一般的です。大晦日のような特別な場合を除き、夜間の参拝もお勧めしません。