JFEHD981万円はトップ。しかしこれは持ち株会社になった後の平均年収で、他社との単純比較はできない。ちなみにJFEスチール単体は毎年トップで、前年は658万円だった。
特筆すべきは、前年比112万円増の749万円と一人気を吐いた大同特殊鋼で、単体企業としては鉄鋼トップに躍り出た。その理由を同社広報室は「賞与に関しては前年度業績連動となる。10年度の経常利益が317億2600万円の大幅黒字となり、組合員平均年間賞与も前年比70万円にアップ。これが毎月の給与にも反映され100万円超の突出した数字になった」と説明する。同社は2012年に入っても、国内外の自動車生産台数の増加を背景に主力の特殊鋼鋼材が好調。2013年は新日鉄住金との首位争いが注目される。
非鉄金属はレアメタルが脚光を浴びた当時の輝きを失い、調整局面に入った感がある。上位3社はここ数年700万円台半ばで停滞している。電線も安定しており順位に大きな変動はない。2011年・2000年と1000万円を突破したLIXIL(旧住生活グループ)は246万円の大幅減となり、金属製品首位の座を三和HDに明け渡した。東日本大震災やタイ洪水の影響で営業利益が半減したことが要因と見られる。
※すべて雑誌掲載当時