年収データは東京商工リサーチ。2012年6月末時点の有価証券報告書を集計。銀行業、証券・先物取引業、保険業、その他金融に分類された179社から抽出した。業界トップは証券最大手の野村証券を傘下に持つ野村ホールディングス1367万(平均年齢39.3歳、従業員数162人)。
メガバンクは明暗分かれる
銀行の平均年収は明暗が分かれた。三菱東京UFJ銀行が前期よりも12万円アップし、808万円でトップ。三井住友銀行は44万円アップの792万円。三菱東京UFJと三井住友は2010年の好業績を反映し、賞与が上がり年収が増えた。
2013年7月に合併予定のみずほコーポレート銀行とみずほ銀行2行の平均年収は前期から2万円アップしているが、722万円と低迷。グループ会社のみずほ信託銀行は47万円アップして756万円となり、みずほ銀行を抜き去った。
みずほフィナンシャルグループは「基本給は増えていない。平均年収の額が変わったのは年齢構成が変わったからではないか」(同行広報担当者)という。ちなみにみずほコーポレート銀行、みずほ銀行、信託銀行間で給与格差はなく、どこに配属されても個々の仕事内容と目標達成度で年収額が決まるという。
以前は上位を独占していた新生銀行とあおぞら銀行に勢いはない。
「人件費を含めた経費削減を中期計画(10年~12年度)の中で進めていることは事実です。昨年度までは過去の損失の処理をしてきましたが、これに決着がついたので、来年以降は経費にメリハリをつけた対応をしていく予定です」(新生銀行広報担当者)
「厳格なコスト管理に努めた結果です。今後も引き続き厳格なコスト管理に努めていきます」(あおぞら銀行広報担当者)