コミュニケーションって、そこまで才能がなくても大丈夫!
才能は必要ないと思えば、少し気がラクになるのではないでしょうか。
だからといって、簡単に苦手意識はなくならないかもしれません。
そんなとき、苦手意識はなくならなくても、気にならなくなる方法はあります。
ポイントは二つ。
話をするのがあまり得意でない人には、「言葉につまる」という共通点があります。
話すことが思いつかなくて、つぎに何を話したらいいのかわからなくなる――。
でも解決法は案外簡単で、「長く話さない」と決めて話せばいい。
とくに人前で話すときなどは、話を短く、三十秒くらいにまとめると、言葉につまっているヒマがなくなります。
ぼくもやっている練習を紹介しましょう。
テーマは何でもOK。たとえば「最近あったこと」とか「好きなもの」など、自分が話しやすいものがいいでしょう。
話す前にだいたいのストーリーと、オチだけは決めておく。準備はそれだけです。
あとはそれを三十秒で話します。途中、「えーと」とか「あのー」といった言葉が二回以上出てしまったら、最初からやり直します。
実際にやってみるとわかると思いますが、話しやすい話題で短く話す練習を続けていると、ふしぎと人前で話すことがいやでなくなります。
要は「慣れ」の問題というわけで、むしろ「誰かに聞いてもらいたい」気持ちが強くなるほどです。
つまり、コミュニケーションに悩む人は、「話すのが苦手」なのではなく、「練習をしていなかった」だけのこと。
練習をすれば“話のネタ”のストックも自然と増えて、友だちと話すときも、話題に困らなくなるというメリットもあります。
また、話があまりおもしろくなかったとしても、三十秒なら、たいていの人は聞いてくれます。聞き手の我慢は一分が限界。それより長いと、よほどおもしろい話でなければ、あきられることも多いのです。
コミュニケーションもスポーツと同じで、練習すればワザが身につき、磨かれます。
ぜひこの「三十秒トーク」でワザを磨いて、自信をつけてください。
「話す」以上の効果を生む話を聞くときの態度
コミュニケーションは、自分が話をすることだけではありません。相手の話を「聞く」ことも大切なコミュニケーションです。
そしてたんに話を聞くだけではなく、相手が気持ちよく話せる雰囲気がつくれたら、それはもうコミュニケーション上手といってもいいでしょう。
たとえば、
話の合間に大きくうなずく。
「へえ」「ふうん」「すごい!」「それで?」などと会話がはずむ言葉をはさむ。
表情はニコニコ笑顔で。
“笑うところ”でちゃんと笑う。
話を聞くときの態度で、「話す」以上の効果を生むこともできるからです。
ですから無理して、「話し上手」をめざすことはありません。自分が得意なコミュニケーションのやり方で、たとえば「うなずくのが得意」な人は、ずっとにこやかな笑みを浮かべて、うなずいているだけでいい。しっかりコミュニケーションは成り立ちます。