「罫線ノート」を使うと句読点が消えることがある

この場合、通常は普通の原稿用「紙」を与えますが、それを切らしている場合には普通の罫線ノートを断裁した紙を与えています。

特に後者の場合、その子の書く文章には顕著な変化が生じます。

その最大の変化は、「句読点が消えることがある」ということです。

原稿ノートを使っているときにはいつも律儀に句読点をつけ丁寧な字で書いているような子でさえ、罫線ノートに書かせると、それが乱れるのです。

次の写真をご覧ください。

原稿ノートのほうは句読点がはっきりと書かれていますが、罫線のほうは不明確です。

この写真は有志生徒に再現してもらったものであり、実際の授業で書いたものではありませんが、おおむねこんなふうに違いが出ます。同じ子が書いても、です。

句読点を無視してはいけない

途中、小さな点がついていますが、どうやらこれが読点「、」のつもりのようです。

原稿ノートならば、1マス使って書く以上、ある程度はっきりとした読点をつけようという意識が生じます。

ところが、罫線になるととたんに意識が薄れるのです。

写真のように、句点「。」が消えてしまうこともあります。

「たかが句読点くらい、かまわないじゃないか」

そんな声も聞こえます。しかし、たかが句読点、されど句読点です。

とりわけ読点は、その有無によって文意が変わるものであり、決して無視できません。