「字数感覚」を育てる

次に、普通のノート(罫線ノート及びただのマス目ノート)との比較をしてみましょう。

1~3年生くらいの子はマス目のノートを使っているかもしれませんが、原稿用紙タイプのマス目とは決定的に異なる点があります。

原稿ノートでは、文字量をひと目で把握できます。

原稿用紙と積まれた本、鉛筆と消しゴム
写真=iStock.com/years
キャプ・原稿ノートでは文字量をひと目で把握できる(※写真はイメージです)

5行書けば100字。1行減らせば80字。逆に、1行増やせば120字。あるいは、1ページ半で300字……といったように、すぐ計算できます。

これが、子どもの「字数感覚」を育てます。

「60字以内で述べよ」式の設問で大きな差

読解問題では、「60字以内で述べよ」といった類の設問が多々登場します。こういった字数制限が与えられたとき、字数感覚のある子とない子とでは大きな差が出ます。

字数感覚がないと、指定された字数に合わせるために何度も消すハメになります。

単なるマス目ノートだと、1行が18マスだったり、1ページが17行だったりするため、こういった感覚を育てることはできません。罫線タイプは言わずもがなです。

国語では原稿ノートを使う――これを習慣にし、字数感覚を育てましょう。

このようなことに気を配るのも、親・教師の大切な役目ではないでしょうか。

先にも書いたように、私は、国語塾の全生徒に原稿ノートを与え、使わせています。

ただ、忘れ物をする子というのが、当然います。「先生、今日、ノートを忘れました」と言いにくるわけです。