どんなノートを使うと学力が伸びるのか。横浜国語研究所代表取締役の福嶋隆史さんの書籍『塾へ行かなくても得点力がぐ~んと上がる!ふくしま式で身につく!国語読解力』(大和書房)より、国語力を伸ばす秘訣をお届けする――。

国語力を高める「原稿ノート」

私の国語塾では、開塾当初から、生徒が使うノートをすべて統一しています。

国語の勉強をするならこのノートは不可欠、と確信しているノートです。

黄色い鉛筆の置かれたノート
写真=iStock.com/Francesco Marzovillo
国語教師が「これ一択」と断言するノート(※写真はイメージです)

それは、ライフ株式会社が販売している「原稿ノート」です。

一ページが「1行20マス×10行」となっており、全100ページ(50枚)。1マスの大きさは、9ミリ×9ミリ。見開きがちょうど400字詰め原稿用紙と同じ文字量です。

けっこうな厚みがあり、価格もやや割高ですが、それだけの価値があります。

このノートを子どもに手渡すとき、私は、「これ一冊書いたら力がつきそうでしょ」などと笑顔で伝えます。

子どもは、苦笑しつつも賛同の表情。子どもながらの意欲を感じる瞬間です。

子どもの学習においては無視できない

さて、このノート、いったい何がよいのでしょうか。

まず、原稿用紙と比較します。原稿用紙は「紙」ですが、これはノートです。紙質も大変よく、消しゴムを少し使っただけで折れたり破れたりするような「紙」のデメリットが、ほとんどありません。

また、ノートですから、「紙」のようにバラバラになりません。そのため、保存もラク、後から見直すのもラクです。新聞紙と本のような差があります。

これらはいずれも機能面にすぎませんが、子どもの学習においては無視できない、大切な部分です。絵を描くときに画用紙の質を無視できないのと同様です。

通常、子どもたちは学校の授業の場で原稿用紙と出会うわけですが、結局はぺらぺらの紙であり機能的に劣るため、普通の罫線ノートに主役の座を奪われるわけです。