成功者は「たまたま運がよかっただけ」という研究結果

定期・継続参拝をおすすめしましたが、たまたま目についた社寺やお地蔵さんを参拝するのもいいものです。「なぜか神社の鳥居が目についた」→「なんとなく参拝してみよう」と。

たまたま参拝をおすすめする理由は2つあります。

ひとつめは、キャリアの8割は偶然で決まるからです。

第1章の最初に紹介した、田中みな実さんの「成功者とのお食事会あるある」では、神社をすすめるだけでなく、「俺は本当に運がよかった」でしめくくるのが定番だとか。

実際、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授らの調査によると、ビジネスで成功をおさめた人の8割が、成功の要因は予期せぬ偶然だったと回答しています。

成功したビジネスパーソンは「たまたま運がよかっただけ」と振り返る人が主流なのです。

スタンフォード大学の研究者はこの「たまたま」にフォーカスをあて、「計画された偶発性理論」という成功法を編み出しました。計画を固定せず、偶然起こった出来事を受け入れ、偶然の出来事を自ら積極的に起こして「いい偶然」を計画するのです。

楽しめることなら、「いい偶然」に乗ってみる

社寺参拝においても、たまたま参拝するきっかけはあります。

・まちでたまたま見かけた
・SNSでたまたま目にした
・友人知人にたまたま誘われた

「たまたま」は神仏の「威に乗る」いい機会です。無理に「行かなきゃ」と思う必要はありませんが、自然に訪れた機会には「乗ってみる」ことをおすすめします。

写真=iStock.com/PicturePartners
※写真はイメージです

もし「計画された偶発性理論」を用いるならば、まち歩きでより色々な場所に行く、SNSで神仏好きな人のフォローをより増やす、友人知人の輪をより広げるなどで、「いい偶然」は起こりやすくなります。

「いい偶然」は心理学者カール・グスタフ・ユング提唱の「シンクロニシティ」とも言えます。意味は「意味ある偶然の一致」「同時発生」など。例えば、ある人が気になっていたら、その人から電話がきたなど、因果関係のない出来事がたまたま同時に起こる現象です。

ある神社が気になったら、その神社に行こうと誘われたり、その神社に行くツアーの案内をたまたま見てしまうようなことも、シンクロニシティです。

もちろん、嫌なことでもシンクロニシティが起こったからやろうと、義務のように思う必要はありません。しかし、楽しめることなら、「いい偶然」に積極的に乗ってはいかがでしょうか。そうすると「いいご縁」もますます広がることでしょう。