「消臭力」のことばかり考えていたエステー時代
「見られる工夫」についてもう少し掘り下げていきましょう。
私はエステー時代、連日「消臭力」のことばかり、朝から晩まで考えていました。
しかし、皆さんはどうでしょうか。1日の生活の中で、消臭力のことを思い浮かべることはありますか?
答えは「ノー」ですよね。それが当然だと思います。
私たちは普段、ごく普通に生活しています。朝起きれば、時間通りに出勤しなくてはならず、寝坊して朝食を食べそびれた日には、「どこで朝食をとろうかな」と思いながら電車に乗り込み、ぼんやりとスマホをいじったりもするでしょう。
通勤途中のコンビニで飲み物を買い、会社に着いたらデスクでメールを確認する。そうこうするうちに朝の仕事がはじまり……と、あっという間に1日が経ってしまいます。
「生活の中にお邪魔させていただく」という意識を持つ
こうした日常の中で、私たちが届けたい商品やサービスのことを思い出す瞬間は、基本的にはありません。
だからこそ、「私たちはお客様の生活の中にお邪魔させていただく」という意識を持ち、さまざまな日常の場面に登場する必要があります。
いろんな接点を利用して、日々の暮らしの中にお邪魔させてもらうわけです。
ここでの接点と接点にはきちんと、意味のあるつながりを持たせてこそ、お客様の心に留めてもらえるようになります。