友だちをたくさんつくることが死亡リスクを下げる

またホルト=ランスタッドは、友だちがいないことは、アルコールの過剰摂取、運動不足、肥満、ひどい大気汚染のところに住むことよりも、より強力な死亡リスク因子であるという結論を導いています。

お酒の飲みすぎや、運動不足などよりも、友だちがいないことのほうが健康に深刻な悪影響を与えるというのです。

「都会は排気ガスがひどくて健康によくない気がする」
「太りすぎで階段を上るだけで息が切れる」

そういうことも健康には影響をしますが、それよりもさらに大きな影響を与えるのが、友だちがいないこと。

空気のおいしい田舎に移住しようとか、ダイエットをしようというのも意味がないわけではありません。健康的になれることはたしかです。けれども、さらによい方法は、とにかく友だちづくり。友だちをたくさんつくるほうが、死亡リスクを大きく減らすことができます。

「友だち付き合いなんて面倒くさいだけ」
「友だちなんていなくとも生きていける」
「すべての付き合いがわずらわしい」

最近では、そう思う人は多いと思います。

けれども、人間は1人では生きていけませんし、付き合いというのはたしかに面倒なこともいっぱいありますが、それ以上に私たちに喜びや幸福感を与えてくれます。

1人で活動するのも悪くありませんが、友だちと一緒にやると、もっと楽しいと感じるはずですよ。

人間関係を面倒くさがらずに、どんな人とでも積極的に付き合ってみてください。「意外に悪くないな」と感じるようになれればしめたものです。

「持つべき友は医者と弁護士」だけではない

だれが言っていたのかは忘れてしまいましたが、持つべき友としては、医者や弁護士がよいようです。

お友だちに医者がいれば、病気になったときに相談できますし、何かのトラブルに巻き込まれても、弁護士の友だちがいれば助けてもらえるからです。安心した人生を送りたいのなら、友だちとして医者や弁護士はたしかによさそうですね。

この考え方は間違いではありません。

けれども、医者や弁護士に限らず、いろいろなタイプの人とお付き合いするのがよいと思います。

自分の会社の人とだけ付き合うのではなく、他業種の友だちや、趣味のサークルの友だちがいるなど、バラエティに富んだ友だちをつくりましょう。