違和感の正体が言えると、評価され信頼も生まれる

【観察2】自分の感覚や感情を観察する

周りの人を観察することに慣れると、自分自身の感覚も観察できるようになります。

今自分が何を感じているか、小さなことでも言葉にしてみましょう。

人はよく、うまく言葉にできないときに「違和感がある」「モヤモヤする」と言います。

それをそのまま言っているだけでは、共感は生まれません。

違和感を代弁してくれる人に、スカッとしたり、自分の気持ちをわかってくれると親近感を持ったりすることは、皆さんも経験があると思います。

違和感の正体が言えるようになると、「この人は、私が言葉にできなかった思いを、言葉にしてくれる人だ」と、評価され信頼も生まれます。

「何が一番」「なぜ」でモヤモヤした違和感を分解する

違和感、モヤモヤを感じたら、それを分解してみましょう。

まず、次の2つに分解します。

・何が一番(THE MOST)
・なぜ、そう感じるか(WHY)

たとえば、「質問があったらなんでも聞いて」と言っていた先輩に、わからないことを聞いたら「それぐらい自分で考えなよ」と返されて、モヤモヤしたとします。

まず、そのできごとに対して、自分が感じたことを全部書き出してみましょう。

写真=iStock.com/Gang Zhou
※写真はイメージです

・先輩の言い方が冷たかったのが嫌だった
・自分から聞けと言ったのに答えてくれない、その矛盾がなんか許せない
・みんなの前で、大きな声で否定されて悔しかった
・先輩は、暇なときは優しいが、忙しいときは態度が変わるのが怖い

などなど、自分の感じた「違和感」を細かく分解してみると、「モヤモヤ」の中にいろんな思いが入っていたことに気づきます。

そこから、「何が一番」を見つけます。

書き出したものの中で、一番違和感があったのは何でしょうか。

「ああ、私は、忙しいとか時間がないとかの状況によって、態度が変わる相手が怖いと感じているんだなあ、それが一番嫌だったんだ」と気づいたとします。

次に「なぜ」それがそんなに嫌なのかを考えてみます。

「そうか私は、自分が、相手の状況を読んだり、その場その場で臨機応変に対応したりするのが苦手だからそれを求められるのが嫌なんだ」、と気づいたとしましょう。