依存症、依存症予備軍を周囲はどう支えればいいのか

森山さんは「家庭の雰囲気を変えるようにする。まず、コミュニケーション」と話す。本人を見れば、勉強しなさい、というのはだめ。できるだけ日常的な会話ができるようにして、家族と一緒にいる時間を増やしていくといい。森山さんは「家族の対応が変わったと、本人も気がつくようになります」という。

森山さんが所長を務めるミライはネット依存症、ゲーム依存症、スマホ依存症の予防・回復を支援している。「本人の意思が弱い」から依存になるのではない、という。依存状態になると、自分の意思と関係なく欲求や行動をコントロールできなくなり、この症状になると、本人の力だけで回復を望むのは困難としている。

ギャンブルなどに依存し過ぎた人たちに対して、社会は依存症とレッテルを貼り、異質者とみてしまう。これは排除につながり、社会復帰を妨げてしまう。三宅さんが強調するように、依存症になりそうな人を社会が引き止めるように支え、依存症になった人を排除するのでなく、復帰に向けて支援していくことが大切になる。大谷翔平選手の元通訳をめぐるギャンブル問題をきっかけに、依存症への理解が進むといい。

関連記事
私は大谷翔平選手の「知らなかった」を本当だと感じた…脳を変形させる「ギャンブル依存症」という不治の病
大谷選手に合わせて無理をしていた…年収7500万円の元通訳・水原氏が「生活苦」に陥ったギャンブル以外の理由
早く安く酔えるコスパ最強のお酒…若い女性もゴクゴク飲める「ストロング系チューハイ」の本当の怖さ
なぜ大谷翔平は「水原通訳の本性」に気づけなかったのか…「信用しすぎて裏切られる」というスターの受難
「精神科医が見ればすぐにわかる」"毒親"ぶりが表れる診察室での"ある様子"