リラックス効果が高まる照明や音楽

部屋を明るく保つ照明ですが、いつでもどこでも明るければよいものではありません。

前田祐樹『ひとりでできる心ほぐし』(マイナビ出版)

照明の色によって、活動する時間に向くものとリラックスタイムに向くものがあります。

日中に活動する場所などは青白く照度(明るさ)の高い照明でもよいでしょう。しかし、睡眠ホルモンのメラトニンは、強い光によって分泌が抑えられる性質があり、青白色の照明から発せられる光にも影響を受けます。

そのため、就寝前の2〜3時間は青白色の照明を避け、オレンジなどの暖色系の照明の下で過ごすほうが、リラックス効果が高まります。寝室の照明は暖色系にして、快適な睡眠へつなげましょう。

また、就寝前の時間はリラックスして、副交感神経を優位にすることが大切です。音楽が好きな人でも、アップテンポで激しい音楽は脳を逆に興奮させてしまうため、寝る前に聞くのは控えたほうがよいでしょう。

おすすめは、川のせせらぎや鳥のさえずりといった自然音です。自然音を聞くと、脳ではαアルファ波という気分が落ち着いているときの脳波が現れることが知られています。ぜひ、自分が癒やされる自然音を動画や音楽サイトで探してみましょう。

前田祐樹『ひとりでできる心ほぐし』(マイナビ出版)よりイラスト

寝酒は寝付きがよくなるが…

眠るために飲酒をする人がいます。寝付きはよくなりますが、眠りは浅く、質の悪い睡眠になります。眠れないのは不安でしょうが、お酒は依存性が高く、寝酒をくり返すと酒量が増えやすい点も心配です。

睡眠不足で日常生活に支障が出るなら睡眠導入剤を使うことも必要です。今は必要な時期と受け止めて、将来的にやめられるように心身をケアしましょう。