バインダーを持って、立った状態で話してみる

もし資料を持ちながら立って話すシーンで、手が震えて資料まで揺れて困っているようなイメージが浮かぶなら……。手の震えへの対処方法を用意すればいいのです。

例えば、資料はバインダーに挟んで持つようにします。

ただ資料を紙に印刷して持っている状態だと、震えが目立つからです。

紙は柔らかいので、手の震えが伝わりやすくユラユラと揺れて目立ちます。手の震えに気づくだけならまだ耐えられるかもしれませんが、手が震えている上に持っている紙まで揺れてしまったら……不安と恐怖で頭がいっぱいになって話すどころではなくなります。

だから、手が震えても影響を受けにくい硬いバインダーを使うのです。

ただし、必ず事前に練習してくださいね!

私は、バインダーを持って話す練習をしていなかったがために、「本番で挟んでいる資料がうまくめくれず大パニックになった!」なんてことがありました。

バインダーを持って、立った状態で話してみましょう。声を出しながら、資料をめくるタイミングも練習してください。

こうして、練習をしているうちに、イメージする姿が変わってくるはずです。

「自分のことだけは、自分で何とかできる」が基本姿勢

最初は、手が震えて困ってうまく話せない自分の姿をイメージしていましたが、対策を決めて練習を重ねていくと、緊張しても堂々と話せている自分の姿が浮かぶようになります。この状態になるまで練習するのが、成功への秘訣ひけつです。

丸山久美子『緊張しても「うまく話せる人」と「話せない人」の習慣』(明日香出版社)

外的要因から起こるイレギュラーは、予想もできませんし防ぐことも難しいです。

しかし、自分のことなら話は別です。

ましてや、私たちは「緊張するとだいたいいつもこうなる」と予測できるはずです。事前に対策を考えて練習もできます。

自分で起こしそうなイレギュラーは、予想もできるし防ぐことができます。

こうした自分のイレギュラーは、準備の段階でイメージしてみてください。

もし、よくない状態しか思い浮かばなかったら、ただちに練習に取りかかりましょう。

自分のことだけは、自分で何とかできるのですから。

関連記事
【第1回】大谷翔平も例外ではない…「日本人の8割超が緊張するタイプ」話し方のプロが緊張を克服するなと言う深い理由
なぜ孫正義社長は「すぐ電話をかけてくる」のか…仕事がデキる人がメールより電話を多用する本当の理由
文章を速く書くにはどうすべきか…三流はフリック入力、二流はブラインドタッチ、一流が選ぶ「意外な方法」
本当に出世するのは「仕事がデキる人」より「デキそうな人」…「顔の印象が他人を動かす」という残酷な真実
毎日遅くまで残業しているのに、成績は足を引っ張っている…そんな部下に上司がするべき"超シンプルなこと"