習慣&活用法

[1]4色ボールペンでスケジュールをきっちり分類
スケジュール欄の予定は4色ボールペンで色分けする。赤は社内業務、黒は社外業務、青はその日のToDoリスト、緑はプライベートの予定。ToDoリストは終了したら消し、モレを防ぐ。1年で最低2回はペンを使い切るという。右の余白に書き込む際に、余った色を使うよう調整して、同じタイミングで使いきる。
[2]業務の達成度もイラスト付きで楽しく書く
複数の商品開発プロジェクトを同時に進行していくことが多いが、それぞれの達成度合いなどもあくまで楽しく、遊び心あるイラストを交えながら書き込む。「納期が迫っているなど、漠然としがちな不安要因もしっかり手帳に書き出すことで具体化できます」と大塚さん。「見える化」させることが対応策につながる。
[3]自宅でひらめいたら携帯に即メモ
ONとOFFのメリハリをつけるため、自宅では基本的に仕事をせず、手帳も一切触らない主義だが、風呂上がりや寝る前などに企画のアイデアなどをパッと思いつくことも多い。そんなときは携帯電話のメールにアイデアを打ちこんで未送信の状態にしておき、翌日会社に行ってから手帳に転記することにしている。
[4]写真もそのまま貼り付け、発想を具現化
イラストを描くだけでなく、気になった写真の切り抜きや、具体的な商品写真を貼り付けることも。写真は、2009年に発売された「黒ひげ危機100発」で、主に開発を担当しているロングセラー「黒ひげ危機一発」シリーズの1つ。自分がおもしろいと感じた要素をその場で手帳に取り込むことで、実用的で楽しめるおもちゃの企画につなげる。

[5]納期や色指定は正確かつ自由な形式で
営業・生産部門からの問い合わせにすぐ答えられるよう、各プロジェクトの期限と納期を一覧にする。最初はエクセルを用いていたがなじまず、手書きで書くようになった。おもちゃの色見本も具体的なイメージを把握する意味もあり、切り抜いてそのまま貼り付ける。売り上げ数字や納期は厳しく管理しながらも、自由な発想を残す工夫をする。
[6]「とりあえず描く」アイデアがヒット商品を生む
リバーシ(オセロ)に着想を得た「人生ゲームに裏表をつくる」というアイデアも、その場で具体的なイメージをイラストし、構想を膨らませた。この自由で開放的な発想の手帳術によって人生ゲーム「ドリームチェンジ」は生まれた。日ごろから流行に敏感であろうと努め、「あの有名人が人生ゲームをつくったら?」などと、とりとめのない企画を手帳に描いては、試行錯誤を繰り返す。

(澁谷高晴=撮影)
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