「彼女たちのポテンシャルはすごいんです」
本田氏がウズベキスタンに残そうとしているものは、間違いなくこの国の女子サッカーのスタート地点になるに違いない。
「彼女たちのポテンシャルはすごいんです。この2年、そしてこの最終予選はあくまでも“きっかけ”に過ぎません。ここからしっかり強化を続けていけば、数年後にはワールドカップに出場する国になるはず。オーストラリアは強いですよ。そこで自分たちが積み上げてきたものを少しでも出す意地があるか、選手たちにはそこを見せてほしいですね」
「楽しむ余裕なんてない!」と苦笑う本田氏だが、チャレンジャーだからこその強みもある。カメラを向ければとびっきりの弾ける笑顔を投げかけてくれるウズベキスタンの選手たち。移動のバス内では音楽が鳴り響き、常にハイテンションだ。ひとたびピッチで流れをつかむと、それは楽しそうにうれしそうにゴールを目指す。
何かやってくれるのではないか、そんな期待を寄せたくなるチームだ。この2連戦は苦しい時間帯が長く続くだろう。けれど、ウズベキスタン女子サッカーの歩みをとどまらせない、この2年間を凝縮したような、最終予選はそんな戦いにしてほしい。