私たちが発揮している能力は「性能×稼働率」であり、能力のスペックが高くても、何か邪魔が入って稼働率が鈍ると、パフォーマンスが低下します。残念ながら昼間のオフィスは、電話や来客、突発的な雑用といった割り込みが多く、どうしても稼働率は70%前後に落ちてしまう。
そうした環境で企画を練ったり、集中して処理すべき作業をするのは得策と言えません。オフィスのファンクションは、むしろ「割り込まれること」にあると考え、人とのコミュニケーションが中心になる仕事や細切れでもかまわない作業に充てるべきです。
ならば集中を要する思考の仕事は、どこでやればいいのか。役立つのが通勤中の車内、喫茶店などの時間・空間です。車内や喫茶店で仕事の割り込みは起きないし、適度な雑音や揺れは、集中力を高めてくれる気さえします。
オフィスに何でも詰め込むのは非効率。ノマドなワークスタイルを確立して、場所と時間帯で仕事を切り替える工夫をすれば、パフォーマンスはグッと高まるはずです。
改善士。世界最大企業であるGE(ゼネラル・エレクトリック)の価値工学に基づく分析手法を取り入れて、総額1兆円の公共事業改善に乗り出し、10年間でコスト縮減総額2000億円を実現させた。「30年後の子供たちのために、輝く未来を遺したい」という信念のもと、そのノウハウを潔く公開するスタイルは各種メディアの注目の的となっている。全国から取材や講演依頼が殺到し、コンサルティングサービスは約6カ月待ち。また、「形にとらわれるな、本質をとらえろ」というメッセージから生み出されるダイナミックな問題解決の手法は、業務改善にも功を奏することから「チームデザイン」の手法としても注目が高まっている。