インバウンド富裕層への認知度が高まるかが勝負だ
なお、NOT A HOTEL MINAKAMIは、2025年8月開業予定だが、都心や北関東在住の経営者層、30代後半から50代を中心に販売は好調だ。都心からのアクセスの良さ、温泉・プール・サウナがプライベートで利用できる設備や非日常的な眺望が決め手となっているという(オープンハウス ウェルス・マネジメント事業部)。ちなみに、年間10泊の利用の場合は2891万円、同30泊の場合は7948万円、一棟(360泊/年)の場合は9億5370万円で販売されている。
この先、水上エリア内での共通リフト券の販売やスキー場間の移動手段の確保、統一されたホームページの作成や海外プロモーションの強化などによって、富裕層を中心としたインバウンドへの認知度が高まってくれば、水上エリアに外資系ラグジュアリーホテルやホテルコンドミニアムの新設といった話も増えてくることになりそうだ。
ニセコや白馬が高い今、次の投資先を探す動きがある
言うまでもなく、将来性がある割安な土地に投資することは、不動産投資の基本であり、スキーリゾート地であっても同じだ。ニセコや白馬の地価が過熱し割高となることで、次のリゾート地、投資先を探す動きが水面下で進んでいる。
地元にとっても、外資系か国内資本かにかかわらず、既存のスキー場やホテルの設備などがリニューアルされ、投資や消費が増えることで、雇用や税収が増えれば恩恵のある話だ。
今回取り上げた3つの候補地である、安比や妙高、水上においても、この先、ニセコや白馬のように、別荘やホテルコンドミニアムなど良質な不動産の投資機会が供給され、国内外の投資家や富裕層が集まることで、ブランド力が更に高まり、資産価値の上昇により、更なる開発や投資が行われるという、投資が投資を呼ぶ好循環が生まれる可能性があり、注目していきたい。