東京からヘリコプターでスキー場へ

<水上スキーエリア>

ラストを飾る候補地は、群馬県みなかみ町の水上スキーエリアだ。みなかみ町観光協会によると、水上には主に9つのスキー場(ノルン水上スキー場、水上高原スキーリゾート、藤原スキー場、群馬みなかみほうだいぎスキー場、奥利根スノーパーク、ホワイトバレースキー場、みなかみ町営赤沢温泉スキー場、谷川天神平スキー場、苗場スキー場)がある。

東京からのアクセスの良さが特徴で、車で都心から約2時間半、新幹線とバスで東京駅から約1時間半で到着する。

水上エリアの雪質も非常にいい。日本海側で発生した湿った空気が山にぶつかり、みなかみ町に届くころには乾いた上質なパウダースノーとなるからだ。妙高エリアとともに、水上エリアは日本屈指の豪雪地域であり、パウダースノーを存分に楽しめる。

2023年12月には、Space Aviationが、スキーシーズン限定で、東京ヘリポート~群馬・みなかみ間を、最短48分で移動可能となるチャーターフライトの手配を開始している。6人乗りの中型機での日帰り往復で117万6000円+駐機代3万円だという。渋滞知らずのヘリコプターでスキー場にアクセスできる、ヘリタクシーの提供が始まったのだ。

AIROSでも東京ヘリポートと水上温泉を結ぶチャーターフライトを提供しており、民間企業の動きには期待したい。

水上エリアには新たなヘリポート設置も検討されており、おカネより時間が大切だったりする富裕層の、水上エリアにダイレクトアクセスしたい、東京から最短で移動したいといったニーズを叶えることになろう。

群馬みなかみほうだいぎスキー場ヘリポート
Space Aviationプレスリリースより
群馬みなかみほうだいぎスキー場ヘリポート

「シェア購入できるハイエンドな別荘」も進出

2021年9月には、まちづくり推進のため、オープンハウスグループ、みなかみ町、群馬銀行、東京大学が、産官学金包括連携協定を締結し、水上温泉街の廃虚の取り壊し、土地の有効活用、群馬みなかみほうだいぎスキー場・キャンプ場の経営再建、新たな関係企業との事業誘致、観光イベントの企画運営などを展開している。

その一環として、オープンハウスグループは、新しいタイプのリゾート投資スタイルとなる「NOT A HOTEL MINAKAMI」の共同開発を行っている。

NOT A HOTELの特徴は、世界的な建築家やクリエーターが手掛けるデザイン性と快適性を両立させたハイエンドな別荘を、毎年10泊分から必要なだけシェア購入ができ、使わない期間はホテルとして貸し出し運用できる点にある。日々の清掃や建物の維持管理などは全てNOT A HOTELが行うため、別荘にありがちな維持・管理の手間も一切ないという。また、いわゆるリゾート会員権ではなく、「所有権」の購入となるため、減価償却や相続などが可能な「資産」として保有できるだけでなく、一定期間経過後は売却も可能である。

NOT A HOTEL MINAKAMI
画像提供=NOT A HOTEL
NOT A HOTEL MINAKAMI

さらに、北軽井沢や那須、福岡や青島、石垣島、瀬戸内など、全国に広がるNOT A HOTELとも相互利用が可能である。

リゾートホテル会員権やホテルコンドミニアムとは違う、ネットワークと拡張性がある新しいタイプのリゾート投資スタイルといえよう。