もてなしの行き届いた宿なのに、かえって疲れてしまうことがある。必要なのは、シンプルで上質な日常。そんな時間をかなえる選択肢となるのが、「東急バケーションズ」。日本の余暇の価値観を変える。
金山明煥(かなやま・あきのり)
株式会社東急シェアリング 代表取締役社長

“リゾート”に何を求めるか──。その価値観は時代とともに変化している。

「1980~1990年代はリゾート開発が進み、より大きく、豪華になることが良しとされた時代でした。がむしゃらに働き、高級車を所有し、休日はリッチなリゾートに出かける。それがステータスだったのです。けれど非日常の演出がいきすぎると、かえって疲れてしまいます。くつろぎとは、何気ない時間の中にあるもの。豪奢な『リゾート』ではなく、暮らすように自然体で過ごせる時間『バケーション』の過ごし方に貢献しようというのが、私たちのサービスの原点です」

全国17カ所にリゾート施設『東急バケーションズ』を展開する東急シェアリングの金山明煥社長はこう話す。同社は、近年各分野で拡大するシェアリング事業のパイオニアでもある。

「オフシーズンの別荘をシェアする発想を発展させたのが『東急バケーションズ』。会員様は、ホテルのスイートルームと同様に広々とした居室を、自分のペースで自由にご利用いただけます。例えば親と子の2世帯で使っても窮屈さは感じないでしょう。フルキッチンで、カトラリーや調理器具一式も揃っていますから、食事は評判のいいレストランに出かけるもよし、土地の産物を自分たちで調理して食卓を囲むのもよし。思い思いの食のスタイルをかなえられます」

「5年×n」のサイクルで過ごし方を再設計する

宿泊には、5年単位で購入する独自の「シェアリングポイント」が必要になる。「この仕組みで、常に自分らしく自由なバケーションライフが手に入ります」と金山社長は話す。

「まず、別荘を所有するのではなくあくまでも利用権での購入のため、固定資産税や将来にわたる施設管理などの義務は発生しません。年限を『5年』に区切っているのにも理由があります。時代の変化が早まっている中で、10年、20年というタームで人生設計するのは簡単ではありません。ならば『5年』という年限を設けたほうが、その時々の自分にフィットした過ごし方を設計し直せて、自由度が高いのです」

社会や経済状況はわずか数年で、予想もしない方向へと変化していく。だからこそ、リゾートにもポートフォリオを最適化できる自由度の高さが必要なのだ。

「大切なのは、お客様が契約に縛られず、自分の好きなタイミングでリラックスできる過ごし方や場所を選べることです。その点、現実的な価格設定で、柔軟さも兼ね備えたシェアリングポイントは非常に合理的だと確信しています。5年サイクルを繰り返す『5年×n』のスタイルは、これからのセカンドライフの自由度を高めていくはずです」

オンとオフの時間をシームレスにつないでいく

また現役のビジネスパーソンにとっても、普段と離れたサードプレイスを持つことは効果を発揮する。

「技術革新によって、オフィスにいる時間と自宅で過ごすくつろぎの時間は地続きになりつつあります。仕事の思考を持ちながら普段とは異なる景色を眺める中で、ふいに発想がひらめくことは多いものです」と金山社長。

そんな日常とリゾートをつなぐ場所として最適なのが、昨年オープンした「東急バケーションズ熱海」である。JR熱海駅から徒歩6分という好立地で、新幹線なら東京から一時間足らずで行き来できる。余暇にゆったりと時を過ごすのに最適であり、仕事の合間に滞在しても不便はないだろう。

【熱海】複数の家族でも泊まれるほどに広々。トイレやベッドルームは2カ所ずつ設けられている。
【熱海】各居室に総檜造りの温泉がある。

客室はすべてオーシャンビューで、2LDKで70平方メートル超という広々したつくり。客室数は8室と小規模だが、フロントはホテル同様に24時間体制のサポートを備える。

特に熱海らしいのが、総檜造りの温泉が全部屋に配置されているところだ。源泉を注ぐとさわやかな木の香りがいっぱいに広がる。朝日にきらめく海を臨みながらこの温泉を独り占めするもよし、夜の波音を聴きながら静かに思索に耽るもよし。大人にだけ許された贅沢な時間の過ごし方だ。

快適さを高める一方で、過度なおもてなしはそぎ落とし、シンプルさを徹底する。日常と非日常をつなげていくシームレスライフに基づいた設計が、居心地よく、疲れないリゾートを実現している。

「情報があふれ多様化する今の時代に『かっこいい大人』とは、他者に振り回されず、自分らしい軸を持った人間であること。休み方は、それが最もよくわかる部分です。選択の自由度が高く、なおかつ快適な東急バケーションズの施設は、自分らしいスタイルを実現するために、十分に活用していただけるはずです。ここでしか味わえない時間の過ごし方を体験していただきたいと思います」

【軽井沢】避暑地の軽井沢には、コンドミニアムタイプの優雅な施設を展開する。
【山中湖グランドヴィラ】ロッジのような建物に専用たき火場が魅力。