上手でもつまらない文章の特徴

説得力を増すために特に大事なのが、本論で3つの具体例を挙げることです。

なぜ具体例が大事かというと、生成AIにヒントがあります。

私は生成AIの代表格であるChatGPTを、リリース直後から使ってきました。

ChatGPTが優れている点は、文章がスッキリしていることです。要点を箇条書きにしてくれるなど、とにかく読みやすいんですよね。

一方で、論文やレポートを書かせてみると、つまらないなと感じることが多くあります。

先日、英語講師の第一人者である安河内哲也さんが、卒業式での校長の式辞をChatGPTに書かせてSNSにアップしていました。

元校長の私としては興味津々、ちょっぴり脅威も感じつつ読んでみましたが、やっぱりつまらなかった。

いくら文章が上手でもつまらない理由は、エピソードがないからです。

校長の挨拶文でいえば、その校長にしか語れないような話がないから、それらしいことは書いてあっても一般論でしかありません。

独自性を出して唯一無二の論文にするには、具体例なりエピソードが不可欠なのです。

根拠は3つ出すことで説得力が増す

ただ論文の場合、自分の主張の根拠となる具体例が1つだけでは、説得力に欠けますよね。2つでもちょっと寂しい。

ある程度の長文で何かを論理的に説明しようと思ったら、3つ具体例を挙げることで説得力が増すと私は考えています。

中島博司『R80 自分の考えをパッと80字で論理的に書けるようになるメソッド』(飛鳥新社)

R80の因数分解法に慣れれば、R80の延長の感覚で、長文を書けるようになります。

大学入試の小論文どんと来い、ですね。

さらに大学でのレポートや試験、さらには社会人になってからもいろんな機会に活用することができるはずです。私も、雑誌から依頼された原稿を書く時などに使っています。

「R80なら書けるよね」
「R80で考えればいいんだよね」

こう言えるようになれば、大学入試の小論文もドンと来い、ですね!

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