夏休みの宿題で、子どもたちがついつい先延ばしにしてしまいがちな「読書感想文」。課題図書を読んでその感想をまとめるのは、たしかに骨の折れる作業だ。
しかし、ハーバード大学で150年間教えられている作文公式に当てはめれば、簡単に思考の整理ができ、面倒な感想文もスラスラと書けるようになるのだ。
今回は韓国でロングセラーとなっている『作文宿題が30分で書ける! 秘密のハーバード作文』(CCCメディアハウス)から、ライティング・コーチのソン・スッキ氏が、子どもにもわかりやすく論理的な感想文の書き方を語る部分を抜粋して紹介する。
進路、成績、専攻。読書はすべてにつながっている
高校で進学指導をしているある先生が、新聞のインタビューで読書の重要性について力説していました。
「もし今、うちの子が高校1年生ならば、とにかく本を読ませたい。読書は、進路探しや成績など、すべてのことをにぎるカギだからです」
この先生が読書の大切さを語るのも当然です。記事によれば、韓国の大学入試では、受験生たちの学力や専攻分野への適性をはかるときに、まず「読書記録」を確認して判断基準としているのだそうです。そのため、次のような問題が出題されます。
「高校在学中に読んだ本の中から、特に感銘を受けた(感動して心を動かされた)本を3冊以内で選び、その本を読んだきっかけ、本の評価、自分が受けた影響を述べなさい」
難しそうですって? たしかに、こうした小論文の執筆は、学校の宿題で書く読書感想文の感覚ではとても勝負できません。そのため、高校の先生たちは生徒に対し、日常的に本を読むだけではなく、その本から何を感じてどんな影響を受けたのか、具体的に記録する習慣をつけなさいと指導しています。
みなさんはいかがですか? 小学校低学年の生徒たちの読書感想文を見ると、たいていが本のあらすじのまとめと短い感想だけで終わっていて、本の内容に対する自分の考えを盛り込むところまではできていません。みなさんもこの書き方から抜け出さない限り、大きくなっても感想文が上達しません。