「R80」で小論文を書く方法
それでは、R80の因数分解法を具体的に見ていきましょう。
やり方は以下の3段階です。
②1:3:1に配分し、序論・本論・結論を書く
③本論は3つの具体例を等分に書く
「序論・本論・結論」というのは、論文でよく使われる構成のことです。
序論では、課されたテーマに対する自らの認識を整理し、論点を示します。
本論では、論点について具体例を展開します。
結論では、ここまでの内容をまとめ、課されたテーマに対する結論を出します。
たとえば400字の場合、R80の因数分解法でいうと、R80×5回ですよね。
その5回を1:3:1に配分すると、
序論(R80×1)、
本論(R80×3)、
結論(R80×1)、
ということになります。
本論のR80×3は、3つの具体例にそれぞれR80×1を振り分けます。
「R80」を使った小論文の例
では実際にR80の因数分解法を使った400字の小論文を見てみましょう。
「地域に開かれた学校づくり」というテーマで私が書いた例文です。
序論(R80×1)
開かれた学校づくりが望まれている今日、高校では地域との連携が充分進んでいるとは言い難い。そのため、私は学校改革の一環として3つの方策を実行したいと考えている。
本論(R80×3)
まず、我が校の授業の様子を知ってもらうために年間4回の公開授業を実施する。しかも、保護者・学校関係者だけでなく、小中学生や近隣住民の方にも見学に来ていただく。
次に、近隣の小中学校への出前授業を推進するとともに、先生方同士の交流の場を設ける。なぜなら、生徒募集という観点からも近隣校との連携は不可欠だからである。
さらに、課題を設定して地域に飛び出し、主体的に探究する学習を実施する。たとえば、聞き取りの実施は、コミュニケーション能力や社会形成能力を高め、キャリア教育にもつながる。
結論(R80×1)
地域密着型の高校は、定員を確保するとともに、地域に愛される学校になる。そのことで、生徒が学校にプライドを持つようになり、教職員にとってもやりがいのある職場となる。
書き方のイメージが湧いたでしょうか?
型を使うことで、書き手(自分)が書きやすくなるのはもちろんなのですが、読み手にとっても構成のバランスのよさを感じさせることができます。
小論文は、人に読んでもらい、納得してもらうための文章です。そのためには読みやすい形を作らないといけません。その意味でも、R80の因数分解法は理想的な構成を作り出すことができるのです。