文法は理解できてもスピーキングは壊滅的

Reading リーディング(読む)、Writing ライティング(書く)、Listening リスニング(聴く)、Speaking スピーキング(話す)。

ご存知の通り、これらは語学を学ぶ上での大切な4つのスキルです。私が通っていた語学学校でも、各スキルに焦点をあてた授業が組まれておりました。

文法理解力が必要なリーディングとライティングは、私もそこそこできるのですが、リスニングはひどくはないけれど良いとは言えず、スピーキングに至ってはまったくできず、重症でございました。

日本人はスピーキングが弱いと言われます。今では国公立の大学受験にも英語4技能の試験があるようですから中高で4技能を磨くのでしょうが、少なくとも私が中高生だった20年ほど前は、公立学校にスピーキングのテストは一切ありませんでした。

しかしながら、自分の英語力のなさを、日本の英語教育のせいにするのはやはりお門違いというもの。やる気があれば、語学というのは短期間でもある程度は上達するものなのでございます。

間違ってもいいから話さなければ上達しない

語学学校で1カ月ほど授業を受けてみると、私のように理解が遅い者でも徐々に耳が英語に慣れて、英語が聞き取れるようになってきます。

留学前、語学学校を選ぶ過程で「早い人であれば1週間ほどで現地語に耳が慣れてくるので、大丈夫です」と言われたことも、納得できるようになりました。

と同時に、1カ月が過ぎた頃から、すでにペラペラとしゃべっていると思っていた南米や欧州から来ている生徒たちの英語が、実は文法や単語のチョイスが適切ではないことが聞き取れるようになってきました。

どうやら彼らは、間違えて喋ることをさほど恥ずかしいと思わず、間違えたら言い直せばいいと考えているようでした。それに対して日本人は、間違えたら恥ずかしいと思う気持ちが強いのではないでしょうか。

間違えていいんです。日本語だって、間違えて言い直しているのですから。

最初のうちは授業中に間違えまくって恥ずかしい、情けない……の連続でしたが、語学学校の生徒をはじめ、米国で暮らす人の中には英語が話せない人が一定数いることを実感するようになると、恥ずかしさも薄れていきます。