常にシミュレーションをしておく

何かで行き詰まってしまう、辛くなっていくのは「他に選択肢がない」という状況のときではないでしょうか? ああ、どうしよう、ニッチもサッチも行かない。

仕事で言えば、「もう私にはこの仕事しかないのにうまくいかない。ダメだ。お金がなくなっていく。この先、生きていけるのか……」とどんどん悪いほうに考えてしまう。そんなループにはまってしまって頭を抱える。ドツボにはまっていく。真面目な人ほど陥りやすいループです。

でも、悩んだときに他の選択肢を持てる。考える筋道を見つけられる。そうすると気が楽になっていきませんか? 仕事に悩んだら、この筋道に沿って考えればいい。転職という道もある。自分から動いてみないで、自分の頭の中だけで考え込んでいる方が多いように思います。

仕事に悩んだらこの筋道で考えればいい。整理しきれなかったら壁打ちする。しっかり自分の話を聴いてわかってくれる信頼できる友だちや先輩、メンターやキャリアコンサルタントを見つけておく。何かあってもこの人に相談すれば大丈夫。そんな考え方が気持ちを楽にしてくれると思います。

上田晶美『女子が一生食べていける仕事選び』(草思社)

実際、私のところには学生時代に就活の相談をしていた人が、初めての転職のときも相談にやってきます。その後も転職の度に数年おきに相談に来る人もいます。必ずそこで転職するとは限らず、会社の中で職場を見直す人もいる。本当に長いお付き合いですね。今のところ起業して30年なので、最長の人で30年のお付き合いです。

いろいろな選択肢を持てば、働くこともぐっと楽になる。節目節目に相談相手を見つけておけば、仕事が辛くなる場面も少なくなるのではないかと思います。

たとえ今すぐの転職は考えていないにせよ、つねにシミュレーションをしておく。それが生きてくるときが後々必ず来ます。

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