AI時代に生き残る職業とはなにか。キャリアコンサルタントの上田晶美さんは「AIに代替できない能力を身につけなくてはいけない。私は女性には事務職ではなく営業職に就くことを勧めている」という――。(第1回)

※本稿は、上田晶美『女子が一生食べていける仕事選び』(草思社)の一部を再編集したものです。

仕事に悩む日本人女性
写真=iStock.com/key05
※写真はイメージです

昇進も昇級もない事務職

とにかく女子は事務が好きです。なぜなのでしょう。この理由は3つくらい考えられます。

1.伝統的に事務は女性の仕事と思われてきた固定観念があるから
2.人のサポートをするのをいとわず、好きだから
3.体力に自信がないから内勤がいい

事務をやってきたことを悪いとは言いません。それでどんなスキルが身に付きましたか? もちろん働いてきたことは無駄ではありません。ですがスキルと言われると頭をひねる人が多いと思います。

そうです。事務は営業事務でも医療事務でも、転職は難しいし、求人も少なく、給与も安い。

この際、給料は安くてもいいから、という考えは捨ててください。その考えが、男性との賃金格差を生んでいるわけです。

昇進もほぼありませんので、賃金が上がることはありません。せいぜい法定最低賃金が上がるだけです。都会で1人暮らしをするのはままなりません。親か誰かと一緒に住んでいるうちは生活できますが、自立は難しいでしょう。結婚しても、出産して、離婚でもしたら、一気に貧困に陥ります。それなのに事務の正社員の仕事は奪い合いです。

すべてAIに取って代わられる

現在すでに多くの事務は派遣社員や外部委託になっています。正社員の雇用には社会保険など、会社側には給与以外の負担があります。できるだけコストとして支出を抑えたい人件費。事務の仕事は正社員ではなく、外部への委託になっているのです。

やがてAIがすべてやってしまいます。ではその外部委託を受ける会社はどうか。それもAIに取って代わられるのですから、これからの就職先としては、視野に入れないほうがいいかと思います。

では事務の仕事とは何なのか。中身を詳しく考えると、〈経理〉〈庶務〉〈秘書〉業務が挙げられると思います。

〈経理〉といっても簡単な経費の清算の業務です。少人数の出納管理、その課ごとの現金のとりまとめです。

〈庶務〉というのはその名の通り雑用係。事務用品を用意したり、電球が切れたら取り替えたり。事務所の保守点検の仕事です。

〈秘書〉業務としては、スケジュール管理や接遇と、お世話係のような仕事です。

極端なことを言えば、これらすべて、省ける業務ばかりではないでしょうか? OA化でかなり楽になってきて、本格的なAI化でまったく姿を消しそうです。