上司のマーケティングには「パトス」を意識する

2つ目は説得される側の聞き手の気分(パトス)です。

説得対象の聞き手、いわゆる上司のマーケティングが必要ということです。

決裁が通りやすい時間帯・忙しく決裁が通りにくい時間帯があります。

同じ内容なのに相談する曜日・時間帯などで上司がOKしてくれる場合もあればNGになる場合もあります。

「機嫌の良い日だったら提案も通るのに、月曜日の午前中は一蹴されることが多い」というように。

吉田幸弘『部下も上司も動かす 武器としての伝え方』(自由国民社)

相手を観察すれば、色々見えてくるものがあるものです。

聞き手、いわゆる上司のマーケティングが必要ということです。

ロゴス(論理)に関してはここまでお話ししてきましたように、大切です。

論理が矛盾している話には人は従おうとしないでしょう。

そして、ロゴス(論理)は、土台にエトス(話し手の人柄)、次にパトス(聞き手の気分)があってこそ活きてきます。

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