話し方の正解は「相手の頭の中」を想像することにある

最後にご紹介したいのは、第18位の『話し方の正解』です。

桐生稔『話し方の正解』(かんき出版)

誰かと話すとき「何を話そうか」と、話のネタばかり考えていませんか。それは残念ながら、「話し方の正解」ではありません。

本書が指す「話し方の正解」は、気さくに話すことでも豊富な話題をふりまくことでもありません。その正解とは「相手の頭の中」にあります。どんなに面白い話でも、相手にとって興味がなければつまらない話になってしまいます。相手の頭の中を想像して、相手が聞きたい話を話すことが「話し方の正解」なのです。

そのためのトレーニングに「if you」という思考法があります。会話の際、言葉を発する前に「自分ならどんな言葉を聞きたいか」を考えます。「自分ならこう言ってほしい」と想像することが相手の頭の中の想像につながり、その結果スムーズに会話が進むようになるでしょう。

本書には意外に知られていない話し方の正解例が多数紹介されています。コミュニケーション力をつけるためにも、本書を開いてみてはいかがでしょうか。

2023年上半期は、半年の総集編となる人気書籍が出そろいました。『先読み!IT ×ビジネス講座 ChatGPT 対話型AIが生み出す未来』は5月の第1位、『いつも機嫌がいい人の小さな習慣』は4月の第1位、『努力が「報われる人」と「報われない人」の習慣』は同じく4月の第2位でした。

1位の『完訳 7つの習慣』については2022年の年間ランキング1位と、2023年も引き続き多くの方に読まれていることがわかりました。年末にはどのような本がランクインするのか、引き続きチェックしてまいります。

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