政治家としての地位・実績では2世をしのぐ
安倍晋三は2006年に内閣総理大臣となり、07年に辞任したが、2012年に返り咲き2020年までの長期政権となった。
岸田文雄は2012年に宏池会会長となり、総理大臣を目指すポジションに就いた。同年12月に自民党が政権を奪還して第二次安倍政権が始まると外務大臣となり、17年8月まで続けた。
2020年8月に安倍晋三が辞任表明し、自民党総裁選となると、岸田文雄も立候補したが、菅義偉に完敗。
しかし、その菅義偉政権は1年で瓦解。21年9月の総裁選で岸田が勝ち、10月4日に内閣総理大臣に指名された。
世襲批判が集中する世襲4世
世襲3世の岸田文雄と安倍晋三は、学歴、社会人としての実績では、2人とも父・祖父に劣っている。だが、政界で得た地位は、父を超えている。
では、その次の世襲4世はどうだろうか。
安倍晋三には子がなかったので、彼の死後に行われた補欠選挙では、血縁ではない市議会議員が立候補して当選した。
安倍晋三の実弟で、防衛大臣を務めた岸信夫は体調不良で議員を辞職し、その息子の信千世が世襲4世として補欠選挙に立候補し、当選した。
信千世の選挙は楽勝かと思われたが、ホームページに家系図を記載したことで、思わぬ世襲批判が沸き起こり、予想以上に苦戦した。
一方、岸田家の世襲4世、岸田文雄首相の長男・岸田翔太郎は、首相公邸で親戚と忘年会をした時の写真が流出し、これが問題となって首相秘書官を辞職した。