日本人は世界に良い影響を与える責任がある
――最後に、Super 30を大きな成功に導いたアナンドさんから、日本の若者に対してアドバイスをお願いします。
日本の若者はインドに比べてとても恵まれた状況にあると思います。だからこそ、もっと頑張って勉強や研究、仕事をして世界に貢献してほしいと思うのです。
一般的に、インドでは日本人は勤勉な努力家で、親切で心も豊かだと評判です。だから世界の模範となれると思うのです。日本人の勤勉さ、真面目さが今の日本を作り上げており、アジアだけでなく、世界の多くの国は、日本や日本人を、成功者、ヒーローだと思っています。だからこそ、他の国の人たちに対して、そのことを示し良い影響を与える責任があると思うのです。
今の日本人はさまざまな機会に恵まれており、その機会を十分に活用して頑張って努力し、新しい歴史を切り開いてほしいと心から思っています。世界の人たちは、それを見守っています。
日本人はインド人のハングリー精神を見習うべき
ゼロから始めたSuper 30を、さまざまな障害を克服して成功に導き、その成果をさらに多くの貧しい若者に広げていこうとするアナンド・クマール塾長の強い勇気と大きな志には感服するほかない。その一方で、日本の若者の恵まれた「ゆでガエル状態」とも言える現状を見るにつけ、彼らがインドの元気な若者と密に交流し、Super 30の生徒が持つようなハングリーでグローバルな開拓精神を学び成長する価値は十分にあると感じた。また、それが、今の日本の沈滞からの脱出、再生への近道ではなかろうかと強く感じさせられた。