ホテル内にビッグデータ監視網が張りめぐらされている

2022年の今日でも、中国のネットのQ&A欄には「夫婦でホテルにチェックインする際に、結婚証明書の提示は必要ですか?」と心配する声が寄せられている。それに対して「結婚証明書はなくても、二人の身分証明書があれば、大丈夫ですよ」と最新のお役立ち情報が載っている。

斎藤淳子『シン・中国人 激変する社会と悩める若者たち』(ちくま新書)

ちなみに今では中国でホテルに宿泊する場合は、全ての人の身分証明書(外国人はパスポート)の提示とその場で本人の顔写真の撮影(顔認証)が義務づけられている。ホテルによっては荷物検査もある。ホテルに泊まるだけなのに、まるで入国検査さながらの厳しさだ。

全てのホテルのフロントに設置された専用機器から読み込まれる顔認証と個人データは瞬時に政府と共有される。今は、写真付きの結婚証明書などという牧歌的な証明書どころではない。誰がいつ、どんなふうに部屋に入ったかわかるよう死角なくホテル中に設置されたカメラと、泣く子も黙るビッグデータ監視網がホテル内を含めて全国の施設に張りめぐらされている。

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