会議後5分でアウトプットするテクニック
続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第5位は、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2023」で総合グランプリに輝いた『佐久間宣行のずるい仕事術』でした。
本書の著者、佐久間宣行氏は、テレビプロデューサーとして「ゴッドタン」や「あちこちオードリー」といった人気番組を生み出してきました。自身がパーソナリティを務めるラジオ番組「佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)」も多くのファンを抱えています。
そんな佐久間氏は、実は業界に飛び込んですぐ「自分は芸能界もテレビ界も苦手っぽい」と気づいたといいます。それでも懸命に工夫を重ねて現在のポジションを手に入れた佐久間氏が、その“ずるい仕事術”を詰め込んだのが本書です。
今日から真似したいのは、会議後の5分でアウトプットするテクニック。会議終了後すぐに要点を整理し、その場で解決できる問題は解決して、出すべきアイデアは出しておくのです。そうすれば、次の会議で的外れの提案をして、上司をがっかりさせずに済むでしょう。
佐久間氏がテレビパーソンだからといって「自分の仕事とはまったく違う」「参考にならない」と思うなかれ。新人からベテランまで、あらゆるビジネスパーソンにも通用する、普遍的な仕事術を指南してくれる一冊です。
一流コピーライターの人の心に刺さる言葉づくり
第7位の『「言葉にできる」は武器になる。』にもご注目ください。
本書の著者は梅田悟司氏。「バイトするなら、タウンワーク。」や「世界は誰かの仕事でできている。」などの作品で知られる一流コピーライターです。
本書では、そんな梅田氏の言語化メソッドが明かされます。
梅田氏は「なぜ言葉は伝わらないのか。どうすれば伝わる言葉を生み出せるのか」という問いに対して、「内なる言葉」というキーワードを挙げています。相手の胸に響く言葉を生み出すためには、書いたり話したりする「外に向かう言葉」そのものを磨くのではなく、頭の中に生まれる「内なる言葉」に幅や奥行きを持たせる必要があるというのです。
「内なる言葉」を磨くためのメソッドとして、本書では7つのプロセスが紹介されます。
最初のプロセスは「頭にあることを書き出す」。A4サイズの紙1枚につき1つずつ「内なる言葉」を書き出して、机に広げていきます。この作業によって、自分の頭の中を客観的に見渡すのです。
第2プロセス以降では、「内なる言葉」の解像度を上げ、グルーピングし、密度を濃くし、しばらく寝かせて、2つの観点から新たな視点を付け加えていきます。
あなたもきっと、本書を読んでいるだけでワクワクしてくるでしょう。一流コピーライターのオリジナルメソッドを実践して、言葉のセンスを磨きませんか?