大手ファストフード店との取り組み
リサイクルで大事なのは、回収の仕組みを構築するのと同時に、消費者にリサイクルする習慣を身に付けてもらい、それを文化にまで昇華させることです。
とくに習慣化は、子どもの頃からの経験が重要です。子ども時代からリサイクルを体験し続けることによって、リサイクルを自分事として捉えられるようになるからです。
そこで、世界的な大手ファストフード店で購入すると付いてくるおもちゃを回収して、リサイクルするしくみをつくりました。
遊び終えたおもちゃを、店頭に設置したリサイクルボックスに入れてもらい、それを店舗で使用するトレイやリサイクルボックスに生まれ変わらせるというものです。これは2018年から全国展開が始まりました。
古着からつくったバイオジェット燃料で飛行機を飛ばす
さらに、「10万着で飛ばそう!JALバイオジェット燃料フライト」と銘打ち、全国の子どもたちから古着を集めて、それをバイオジェット燃料にして飛行機を飛ばすというイベントも行いました。
国内初の国産バイオジェット燃料は、2021年2月4日の羽田発福岡行きの便に搭載されました。10万着の古着を集める予定でしたが、実際に集まったのはなんと25万着でした。
おもちゃのリサイクルにしても、古着を集めて飛行機を飛ばすにしても、子どもの頃からリサイクルを身近なものにしておけば、やがて大人になって消費活動の中心的な存在になったとき、自然のうちに消費とリサイクルをセットで認識できる、リサイクルを自分事として捉えられる大人になるはずです。