Z世代にとっては「未知」のSNS

もともとmixi文化に親しんでいたオトナ世代にとって、mixiへの“移行”は簡単かもしれないが、Z世代はどうだろうか。

大学生に聞くと、InstagramやTwitterはほとんどの学生がアカウントを所持している。TikTokを使っている学生も多い。チャットツール「Discord」のほか、今年2月3日にサービス終了した位置情報共有アプリ「Zenly」も人気が高く、写真共有サービス「Pinterest」を使う学生もいる。

「起きている間はずっとスマホを開いて、何らかのSNSを見ている」と話す大学生は珍しくない。ところが、Facebookになると利用率はほぼゼロ。ましてmixiの話をすると、「知らない」「よくわからない」「親から名前は聞いたことがあるかな」となってしまう。

実際、15〜24歳を対象としたSheepDogの「mixiに関するアンケート」(2022年7月)によると、mixiについて49%が「知らない」、37%が「知っているが利用したことはない」となっている。

「SNS疲れ」に悩まされる現代人たち

しかし、今後Z世代の間でもmixiが広まる可能性は十分にある。それはmixi独特の文化が今の時代に合っているからだ。

いまや、日本人の約8割がSNSを利用しているが、「SNS疲れ」に悩む人も少なくない。野村総合研究所の調査では、Z世代の50%、とくにZ世代女性では61%が「SNS疲れ」になっているという。この調査では、全世代から「他人同士の交流など、知らなくていい部分まで見えてしまう」という点がSNSのデメリットとして指摘されている。

SNSでの不特定多数の人との交流にストレスを感じ、SNSの連絡先やアカウントを突然消す「人間関係リセット症候群」になる人も増えている。友だちが増えすぎ、つながりすぎたことで投稿できないことが増え、ストレスも増しているという。