営業日を減らすことで余裕と集中力を得た

けれども、この快進撃の秘訣ひけつは、営業日を減らしたことではありません。営業日を減らしたことによって、品質が向上したこと。これが本当に大きな成果でした。

整体院の品質とは、施術家の知識、技術、経験、そして人間力です。

ですから週3日の営業日以外は、完全OFFだったわけではありません。

「少しでも早く患者さんの症状が回復してほしい」「患者さんが安心して施術を受けられるにはどうしたらいいか」と、専門知識や技術、接遇の勉強はもちろんのこと、仕組みづくりや環境づくり、新規事業の立ち上げなどに取り組んでいました。

営業日を減らしたことによって、心の余裕と、なすべきことへの集中力が格段に上がったのです。

しかしながら、この話をすると必ずツッコミが入ります。

「でもそれって結局、週休4日じゃないじゃん」というツッコミです。

休むか働くかは、社員たちの選択の自由

確かに、週休4日とは、院の営業日が週3日ということであって、社員の休みが4日あるわけではありません。

けれども、営業日以外を休むか働くかは、私の選択ではなく、社員たちの選択でした。

彼らが働きたかったら、彼らが勉強したかったから、休んでも構わない日にも集まって研究をしたり、研修に出かけたりしていたのです。

私は、「働くこと、働く時間は、他人から押し付けられるものではない」と考えています。

週3日の営業日以外の時間に、働きたいものは働けばいい。勉強したいものは勉強すればいい。休みたければ休めばいい。

私が示したのはただ、「週3日で、一人月100万は超えような」という、生産性の基準でした。その基準をクリアできないスタッフには、何かが足りないということ。

基準を満たせない者は当然、必死で勉強していましたし、その基準をクリアしている者は、なお一層勉強していました。

それが品質の向上につながり、繁盛院へとつながっていったのです。