人生の転機に、二者択一を迫られたらどのように決断すればいいか。メンタルコーチの一条佳代さんは「『二兎を追う者は一兎をも得ず』ということわざがあるが、これは昭和時代にインストールされた、まるでアップデートされていない発想だ。今は家電などテクノロジーも進化し、『二兎を追う者だけが二兎を得る』時代である」という――。

※本稿は、一条佳代『行動力神メソッド55』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

自宅で働く若い母親
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行動力を低下させる“タラレバ思考”という鎧

無意識のうちに「できないこと」を探し、何かにつけて「できない理由」を持ち出していませんか?

「できない理由」は、思考の鎧です。

重くて堅い鎧を全身にまとっている自分を、イメージしてみてください。

鎧で自分を守ろうとしたつもりが、事あるごとに鎧を追加していくうちに、身動きがとれなくなってしまう。次第に、鎧と完全に一体化してしまい、鎧すら自分の一部になっていないでしょうか?

行動できる人は、やりたいことに対して鎧がなく、とても身軽です。身軽だから、必要なタイミングで動くことができるのです。

あなたも、今すぐ、自分を縛っている鎧の存在に気づきましょう。鎧を脱ぎ捨てて、身軽な自分を取り戻すのです。

「もし○○だったら」「あのとき、○○していれば」のように、まだ起きていないことを気に病んだり、すでに終わったことをいつまでも引きずったりする“タラレバ思考”はあなたの行動力を低下させます。また、クリエイティブな発想を邪魔します。

「もし親の介護で時間がとれなくなったら……」
「もっと会社の理解があれば……」

こんなタラレバ思考の言い訳があふれてきそうになったら、すぐさまその言い訳をストップしましょう。完全に言い訳をやめるのが難しかったら、ちょっとやめてみる、くらいのスタンスでもかまいません。