「現在、まだEVの中古車は大量に出てきていません。しかし、バッテリーが劣化してしまった車の価格は大きく下がるでしょうから、お客さまは『もう二度とEVなんて買うか』といった気持ちになります。

それに今、EVのバッテリーを交換しようと思ったら、1台分で300万円くらいになってしまうんです。

ところが、KINTOでしたらそんなことはありません。バッテリーが劣化したら新しいバッテリーに交換が可能です」

「トヨタのEV」気になる乗り心地は…

「なぜなら、バッテリーは簡単に交換できるものじゃないんです。例えばbZ4Xの重量は約2100kgですが、バッテリーの重さだけで約500kgはあります。車の下に敷き詰めて車体の一部になっていますからバッテリー交換とはいえ、自動車の生産工場に持っていかなくてはなりません。

ただし、トヨタの技術部はbZ4Xのバッテリーは10年たっても大丈夫といいます。ただ、これは10年たってみないと誰にもわからない。バッテリーの寿命ってユーザーの使い方に左右されるわけですから」

そしてBEVの乗り心地だが、小寺さんはどう感じたのでしょうか。

小寺さんは「何度も乗りました」と言った。

「いい車ですよ。私は日産もテスラも乗りました。トヨタのEVはテスラほどワイルドじゃないです。車内は静かで乗りやすい。いかにもトヨタが丁寧につくったEVっていう感じです」

提供=トヨタ自動車
トヨタ自動車の新型バッテリEV(電気自動車)「bZ4X」

エンジンと違い、重心を安定させられる

「EVとエンジン車の一番の違いはとにかく静かなことです。ハイブリッド車に乗ったことのある方はわかると思うのですが、エンジンがかかっているときとかかっていないときでは静粛性がまったく違う。あの違いです。そして、バッテリーがフロアパネルの真下に入っているんです。

車屋としての感想を言うと、重量の前後配分がベストなんです。しかも、重心が低い。エンジンだと車体の前に載せるので、前が重たくなる。つんのめって走っている感じで、曲がりにくかったりもするんです。

ところが、バッテリーは理想的な配分で車体に載せることができるので、走りに安定感が出ます。

ただ、EVの問題はやはり電池の寿命だと思うんです。山の中で電池切れすることよりも、寒冷地の雪道でスタックした時が怖い。電気自動車は熱源がないので、車内であったまることができません。ガソリン車はエンジン内で爆発して火をおこしているのと同じだけれど、EVは電気がなければ冷えます。寒冷地ではEVよりもハイブリッド車だと思います」