試行錯誤を重ねながら正解に近づいていく

昔のように成果の出し方が画一的であれば、「言われたことを実直にやる社員」が重宝されたでしょう。

ところが、試行錯誤を重ねながら正解に近づいていく仕事のスタイルになった現代では、初動を早めて行動量を増やすことが求められるように変化しています。より複雑になっていくさまざまな課題を、チームで解決していくことが求められるようになりました。

だからこそ、若いうちに「巻き込み力」を身につけたほうがいいのです。

テクノロジーと環境変化が加速し、従来のようなキャリアアップの一本道はなくなりました。広大なオープンワールドで自分のキャリアを築いていくには、自ら動き出し、失敗を重ねながら修正していく。それによりレベルアップを果たすことができます。

「できる」30代40代は、20代のうちに始めている

自己開示と初動力、そして巻き込み力──。

この3つの武器を20代のうちに装備した5%社員が、その後30代、40代になって大活躍しています。

写真=iStock.com/nimis69
※写真はイメージです

あなたも、20代のうちにこうした力を身につけておくことで、30代以降に「このプロジェクト、一緒に組んでやろう!」と社内外からお呼びがかかりやすくなります。そして、その後も継続して成果を出すことができるようになるでしょう。

「同期トップ」から「下位20%」に転落したAさん

3つの習慣の有無は、想像以上にキャリア形成に大きな影響を与えます。実在するAさん、Bさん、2人の例を見てみましょう。

一流大学を卒業して大手メーカーに入社したAさん。20代のころは、持ち前のIQの高さと体力で「業務処理力は同期でトップ」と自信満々でした。

ところが40代を迎えた今、Aさんは「残業沼」から抜け出せずに孤軍奮闘する「下位20%」の一般社員のままです。

いったい何があったのでしょうか。