金融リテラシーを測る質問とは
筆者は、富裕層向け資産運用アドバイザーや金融コンサルタントの立場で、数多くの国内外の富裕層や個人投資家と接してきた。こうした経験則からいえる資産運用で大失敗しない人はみな、先に挙げた基礎の基礎である①②③を理解し尺度としている人たちだ。
実際に、金融リテラシーがあるのかないのかを測る簡単な質問がある。
例えば、今であれば、利回り2%程度の金融商品を紹介した場合、「えー、利回り2%しかないの! もっといい商品ないの?」という人と、「へー、2%ももらえるの。どういうカラクリなの?」という人の差だ。
今の基準となる金利水準を理解していれば、後者の反応になるはずであり、仕組債など高い利回りながらリスクも高い金融商品を選択肢から排除することができよう。
個々の金融商品の仕組みを理解することも大切だが、その前に、前述のシンプルな3つの基本を意識すること。それだけで「ハイリスク・ハイリターンの商品だと知らずに購入した」と金融機関にクレームしたり、大損したりするリスクは減らせるはずだ。