「いたちごっこ」が延々と続く
ここ数年、外貨建て変額保険、分配型投資信託、シェアハウスローン、アパートローン、仮想通貨、仕組債と、顧客の不利益になるからとの理由で金融商品やローン商品がやり玉に挙がり、金融庁など規制当局が「指導」し、金融機関側や業者側が「自主規制」するという構図が続いている。
無論、善良なる個人顧客の保護が第一義である。金融機関の法令違反や営業員による違法行為や強引な勧誘などは論外であり、強く批判され罰せられるべきである。
一方で、これまで金融機関の販売姿勢に対する批判が繰り返され、法令や自主ルールが整備されるなか、いまだに杜撰かつ悪徳な営業を行っていたとは考えづらい、といった声もなくはない。信用第一を是とする金融機関である。大多数の営業員は、法令にのっとり顧客に誠実に日々対応しているはずだ。
どんな金融商品であれ、投資においては、顧客側にも自己責任が生じる。そのため自らの資産を守り、形成するためにもそれなりの“武装”は必要になる。具体的には、どうしたらいいのだろうか。
筆者は、基本に立ち返ることが重要だと考える。つまり、①そもそもマーケットは予測不能、②リスクとリターンは表裏一体、③基準となる金利水準がある、という3点を強く意識して判断することをお勧めしたい。