はじまりは1992年の合同結婚式だった
その後、原告側の弁護士からの質問で、驚きの事実が明らかになった。
家庭連合側の被告として証言に立った彼女たちは、もともと、桜田淳子たちが参加して話題になった、1992年の合同結婚式の参加者だったのだ。ちょうど私が統一協会を追っていた頃だ。
あれから30年近く経って、中年女性になった彼女たちが、家庭連合の活動家──霊感商法の取り立て人──として、私たちの前に再登場したということになる。
久しぶりの長時間にわたる裁判傍聴には疲れた。
しかしあらためて、家庭連合の霊感商法に関する裁判だけで、2019年の1年間に13件、請求被害額は計11億3000万円にのぼっていることを思い出し、なぜ、このような実態がマスコミで取り上げられないのか、不思議に思った。きっと、私の知らない「闇の背景」があるのだろう。