少なくとも30分、だが4分でも効果がある

脳に効果をおよぼすには、何より心拍数を上げることが重要だとされている。脈拍を1分間に150回前後まで上げることを目安にしよう。

肝心なのは、運動の強度だ。また、活動は必ずしも「運動」でなくていい。ただ身体を動かして遊ぶだけでも効果はある。大人と同様、重要な点は子どもたちが何をして身体を動かすかではなく、とにかく身体を動かすことだ

アンデシュ・ハンセン著、御舩由美子訳『運動脳』(サンマーク出版)

最大の効果を得るためには、子どもたちが少なくとも30分、活動を続けることが望ましい。

短い時間でも効果はある。12分間身体を動かしたことによって、学童期や思春期の子どもたちの読解力や集中力が増している。

ジョギング程度の活動を、わずか4分するだけでも物事に集中しやすくなる。そのため学校の休憩時間には、ほんの数分でも外に出て遊ぶことが大切だ。

10〜40分の運動をたった何度かしただけで、ワーキングメモリーや読解の能力が向上し、注意力も持続するのなら、やらない(あるいは、やらせない)手はないだろう。

関連記事
【第1回】「集中力を高めたいのなら、歩くより走れ」世界的精神科医が解説する"驚きの脳のメカニズム"
世界的精神科医が「これほど抗うつ効果が高いものは思いつかない」という"ある行動"
「うつは、感染症から体を守るための防御メカニズム」肥満や座りっぱなしがうつにつながる意外な理由
「今日、お昼何食べた?」と子供に聞いてはいけない…わが子を賢くする親の聞き方の"絶対法則"
誰も指摘しない教育のタブー「子供の格差」を引き起こす親の経済力以外の"ある要素"