夫婦喧嘩をしている暇はなかった

お受験で1番大変だったのは、ズバリ、娘のメンタルフォロー、モチベーションの維持でした。塾には年中の6月に通い始めたのですが、親の心配をよそに、好きな先生やお友達もできて、嫌がることなく週2回通っていました。

それでも、妻と娘は時々衝突していました。ケアレスミスが続いたときなど、妻の本音が出てしまい、「もうやらなくていい!」と怒鳴り、結果娘が泣く、といったことがありました。

そのたびに僕が間に入っていました。スポーツ競技に例えると、娘が選手、妻がコーチ、僕が監督といったイメージでしょうか。夫婦喧嘩をしている暇はありませんでした。

むしろ、子供たちが寝てからは夫婦の晩酌タイム。そこで僕に愚痴をもらすのが妻の精神的な支えとなったようです。

塾の年長クラスになると、問題も難しくなり、周りにできる子が増え、娘からぽつぽつと弱音や愚痴が出てくるようになりました。それでも次第にクラスにも慣れ成績はまずまず。ゴールデンウイーク特訓も休まず通い落ち着いていたのですが、体調を崩し寝込んだことで一変、モチベーションが急激に下がりました。

とうとう塾をやめるとまで言い出したのです。

漫画=宮川サトシ