第1世代ネッククーラーは用意した2000個が完売

この初代ネッククーラーは、2015年に「こりゃひえ~る」というネーミングで、発売しました。USB端子から直接コードを介して給電する仕組みで、外気温マイナス10度程度の冷却性能を持っていました。用意したのは2000個。もっと売れるだろうとは思ったけれど、どうしても売れなかったときのことを考えてしまうので、とりあえず2000個でいこうと決めました。

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こりゃひえ~る(2015年)4980円

大量生産はイコール大金投資なので、アテがハズレてしまうと、投資を回収できなくなってしまうという怖さがあります。しかも、この頃は企画開発の人手が多くなかったこともあって開発が遅れ、夏の暑い盛りに発売したので、機会損失の可能性も高い状態でした。本当ならば夏前に発売して、時間をかけて宣伝をし、夏の盛りにターゲットを合わせなければらないのですが、間に合わなかったのです。

でも、第1代は2000個きっちりと売れて、それなりに手応えはありました。

暑くなる直前の発売でも「店頭で売りたい」という声

そこで、大幅な改良を施し、首掛け式にモデルチェンジしました。このときから冷えるプレートを2つ搭載し、首の両側を冷やす現在のスタイルになったのです。

この第2世代は「ネック冷却クーラー&温めウォーマー」という商品名で、5000個だったと記憶しています。しかし相変わらず人手が足りないから、どうしても開発が後手後手になってしまい、この第2世代も暑くなる直前にようやく発売にこぎつけたので、大きな機会損失があったと思います。それでも、5000個を完売しました。家電量販店やホームセンターからも「店頭で売りたい」と声が掛かりました。

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(左)ネック冷却クーラー&温めウォーマー(2017年)6980円、(右)ネッククーラーmini(2019年)8480円

こうなれば次の第3世代は「よし勝負をかけよう」と、さらに改良を重ね、2019年に「ネッククーラーmini」という名称で1万8000個を作りました。これは売れました。すでに首掛け式ヘッドホン型扇風機がアイデア商品ではなく定番商品になって普及していたから、それより圧倒的に冷えるネッククーラーに注目してもらえたということもあったと思います。

冷却性能も外気温マイナス13度にアップしました。でも、この年は早期に開発製造計画に着手したにもかかわらず、またもや人手不足で計画が遅れて、機会損失がありました。