さて春には日本代表のヘッドコーチに就任する。日本ラグビーの「救世主」となるのか。
「まずはよいセレクション(選手選考)をすること。能力だけでなく、日本代表として適した人格かどうか、も見ます。日本代表に誇りを持っている人を集めていきたい」
もちろん代表チームとクラブチームは違う。とくに「時間」である。
「今までだれも見たことがないようなエキサイティングで攻撃的なラグビーをつくっていきたい。勝ちにこだわり、選手が100%出しきっていることが伝わるようなゲームをやっていきたい」
昨年のW杯で日本代表は一勝もできなかった。なぜなのか。「チームカラーがなかったからでしょう」。
では目指すチームカラーはと聞けば、「バルセロナみたいな」ときた。
「ムーブ。スマート。頭を使いながらボールをタフに動かしていく。そして闘争心。ほら、日本ではラグビーをかつて“トーキュー”って呼んでいたでしょ。ファイティングボールって」
トーキューとは「闘球」のことだった。目標が、15年W杯で「世界トップ10」、日本開催の19年W杯では
「ベスト8」である。極めて難しい。でもエディーが言うと、ひょっとして、とつい期待したくなる。夢は。
「満員の観客の国立で日本が世界の強豪に勝つこと。リーダーとして大事なことは自分を信じてやることです」
口もとだけで笑いながら目には覇気が漂っていた。いいぞ。いいぞ。エディーが日本ラグビーに光を当てる。