3.高学歴中高年男性のホンネ
では実際、高学歴中高年男性は働き方に対してどのような気持ちを具体的に持っているのでしょうか。日本総合研究所の調査では、彼らに対して、働き方に対する自由意見も募集しました。
特徴的だったのは、データ上では、働き方改革に対する賛成派が多かったものの、自由意見となると、働き方改革に対する反対の意見が非常に多かったことが指摘できます。
一例を挙げると、
「働き方は人それぞれである。働き方改革などといって、上から押し付けられるようなやり方はうまくいかない」
「個人の裁量を重視するべき。大会社から中小企業まで同じ枠を当てはめないでほしい」
「国が強制することではない」
一方で、多様な働き方の推進に関する意見は、自由意見のなかでは最も多く寄せられていたという点も特徴的です。
「多様な働き方が受け入れられる環境をつくってほしい」
「週休3日制度やフレックス勤務などを柔軟に選択できる社会になるといい」
「自由裁量が望ましい」
高学歴中高年男性は、働き方改革といった形で強いられることに対しては、非常に抵抗感があることが見てとれます。そのため、多様な働き方を個人の希望に基づき、自発的におこなえる社会や企業の風土の醸成がより重要なのだと感じます。